興味の無い方はパスしてね2012年02月23日 21:07

猟仲間の間でライフルは306がいいとか308がいいとか良く耳にします。私はたまたま308を所有する事になったのですが、興味のある方もいらっしゃると思いますので簡単に違いを申し上げます。Nさんなんかはよく御存じと思いますが、いずれのカートリッジも性能的に大差があるわけではありません、306は100年前に開発された弾、308は50年前に開発された弾です、薬莢の大きさの違いは当時開発されていた火薬の性能を反映したものです。306は当時としてはあの大きさがないと180グレインの弾頭を2800フィートで飛ばせなかったのです。308はあのキャパシティーでもIMR4895の火薬を使うと、150gr弾頭を2800フィートで撃ち出せます、弾頭をクリンプすればさらに抜弾抵抗が大きくなるので火薬の圧力がより上昇するため2900フィートまで加速できます。308は180グレインまでは使えますが、これ以上重い弾頭を使うには充分な初速が出せないと言う問題があります、しかしながら306の場合はキャパシティーが大きいので燃焼速度の遅い火薬を使うと200グレインの弾頭も使うことが出来ます。306は大きなキャパシティーがありますが、威力はは308と比べ5%程度しか強くありません、大きなキャパシティーで火薬も沢山入るのに何故そうなるのかと言いますと、306は燃焼効率が悪いのです。色々実験の結果解ったことですが、弾のショルダーの角度が40度でないと火薬が上手く燃えないみたいです、これが38度でも39度でも駄目、また41度でも42度でも駄目なのです。何故か40度の角度にすると途端に燃焼効率が良くなるのです。火薬の燃焼は雷管で点火された爆薬が火薬に点火するのですが、ショルダーの角度が40度だと、ここで炎が一旦逆流して火薬全体に着火して、より効率よく燃えるのではと言われています。それが証拠に、306で今まで2800フィートしか加速出来なかった180グレインの弾頭を、薬莢のショルダー角度を40度にすると、 途端に3000フィートを越えるまでに加速できます、実に不思議な現象ですがこれは紛れもない事実です。では何故みんながみんなこのような改造をしないかと言いますと、改造するくらいなら最初からマグナム口径を使った方が良いからです。命中精度の要因はカートリッジの性能の外に銃身素材の善し悪しがあります、最高の銃身としてはハート、シーレン、ですが、今までの私の情報では最高の銃身を使っても、306は100メートルで1センチ以内にしか集弾しませんが、308は5ミリ以内に集弾します、308は306の倍も命中精度が良いと言えますが、100メートルで1センチにまとまれば充分な命中精度と言えますが、しかしながらミリ単位の命中精度を競うベンチレスト射撃競技では、使い物にならない命中精度です。したがって306が100メートルで1センチに当たる事を、当たると評価するか、当たらないと評価するかは使う人のバックグラウンドによります。私はベンチレストはやらないので弾も工場装弾ですが精密射撃には絶対にハンドロードだと思います。ライフルはその弾速の早さから散弾銃に比べると優位な点も多いですね。距離が有っても着弾するまでのタイムラグがまるっきり違います。ライフルはダントツに早い。けどどっちにしても私達がやっている猪猟はそんなに精密ではないのでね。だってやってる人間がいい加減だもん。