またまた興味の無い方はパスです ― 2012年03月01日 21:27
先日、弾の件を書いてから、意味不明とか更に詳しくとか色んな声を聞きました。私は本能で猟をする方なので詳しくはないのですが。弾道学について最近興味を持ちましたし、一部の方から教えてと云う声を聞きましたので少しだけ書いておきます。言うまでも無く弾は放物線を描いて飛んで行きます。一般的な308の150グレインのスピアー弾頭を2800フィートで飛ばした場合、100mで命中させると、100mを過ぎた後はひたすら落下を続け、300mでは47cmもドロップしてしまいます。最初から300mに命中させようとすれば、銃身をほんの少しだけ上向きに撃てば良いのです。300mを命中させる為には、ほんの少しだけ上向きですから、コンピューターで演算すると100mで15.71cm上に当てれば良いのです。そうすると300mでは正照準、350mでも、18.8cmドロップするだけです。100mで正照準の場合の弾道をグラフにしたのでご覧ください。小さくて見えないかもですが。ちなみに後で説明しますが、この表は距離はヤード、弾道のドロップ量等はインチで表示しています。完全にメートルで演算するのは簡単なのですが、メートルとインチの表があると混乱するので今回はヤード/インチの表でご覧下さい。標的に弾頭が当たれば7.62ミリの穴が空くだけですが、ハンティングの場合、獲物の着弾点の回り10cm位の広範囲を破砕してしまいます。弾道学で重要なのは弾頭が命中した時の破砕範囲、つまりバイタルゾーンのことは最も大切なことなのです。ライフル弾が口径よりも初速を重要視されるのはここにその理由があります。45口径(11.4mm)の拳銃弾よりも、30(7.62mm)口径のライフル弾頭の方が、口径は小さくても破砕力が大きいのはひとえに初速の違いが影響しているのです。300mで正照準にしておけば、350m以内は全部狙い越無しで撃ってもバイタルゾーンのおかげで、ほとんどの獲物を仕留めることが出来るのです。もし100mで照準を合わせれば、弾頭は落下する一方ですからバイタルゾーンが広くても獲物には致命傷を与えることが出来ないのです。100mで正照準に合わすか、300mで正照準に合わすから、それぞれの猟場での展開により異なると思いますのでその選択は皆さんの自由です。これからは弾道学の話は距離はヤード、着弾の移動量はインチで説明しますのでご了承ください、何しろアメリカ系のライフルスコープのクリックは全部インチ単位で目盛りが切られているのでこれをいちいちメートル換算していたのではかえって煩雑になるからです。ヤードとメーターの違いは僅かメートル÷1.094がヤードですからいちいちメートルに演算せず、同じ感覚で考えてください、少なくともこの程度の距離の違いは弾道学上の弾頭の着弾には大きな影響は有りませんから。弾道表を再度ご覧ください、308ウインチェスター150グレイン弾頭を初速2800フィートで飛ばした時、ヤードとインチで計算した弾道表です。この表で見ると、300ヤードで照準が合っている場合、100ヤード地点では、弾頭は4.84インチ上を通過していることが解ります。ほとんどのライフルスコープのダイヤルの大きい目盛りは、1インチの移動量を示しています。小さい目盛りは1/4インチの移動量を示しています。通常の使用は100ヤードで使っていて、時と場合により300ヤードに照準を調整する場合、ダイヤルを動かして、リチクルを4.84インチ上げれば良いのです。また意味不明かも解りませんが、これで300M位までは正照準で何とかなるでしょうと云う事の説明でした。
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