しおどき ― 2011年12月08日 23:22
父は来年3月で満81歳になる、現役の猟師だ。猟師と云えばハンターだと言った人がいるが一般的にはそうであろう。けど私の中でのこだわりが有ってハンターと呼ばれるのには少し違和感を覚える。何かしょぼく感じるのだ。父はその猟師仲間と共に私に丹波の猪猟はこういうものだという事を中学生の頃から徹底的に教え込んだ所謂師匠である。以前に丹波の猪猟は文化だと思うと書いたことが有るがその文化を継承出来る人は私の知りうる限り丹波地方には私ともう一人篠山に住むM君だけだ。彼は私と同じ歳で有る。犬を使った猟も今では所謂流し猟と云って見切りをせずに次から次へと流して行く猟が多くなっていて、私達の様に見切りをするグループは減少している。見切る事が出来る人もほとんど居なくなっているのだが。父は猟歴も50年を超えているが捕った数も1.000頭は超えている。私がいくら頑張っても生涯1.000は超える事が出来ないので私は父を超える事は不可能である。その父が昨年位から来年位に銃をやめようと考えているらしい。祖父は85歳まで現役だったが父がそろそろ皆に迷惑を掛けるので銃をやめればと言ったらしい。私は父にそれを言う気は無い。何故ならそれは自分で判断する事だからだ。今日、TVを見ていると洋画で老猟師が犬と共に暮らす様をやっていたが、その中で*俺たちがこの大自然(カナダが舞台)を猟を通じて守っている*と言った言葉が印象的だった。私もいつかは老いが来る。猟に限らず日常生活の中で何でもしおどきという物が存在する様に思う。そんな時が来ればそれはそれで静かに受け入れようと思う。
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