解禁Ⅰ2009年11月15日 21:00

本日、猟が解禁になりました。
私にとっては9ヶ月振りの猟です。
朝6時起床、まずは仏壇の前に座り、今猟期の無事と豊猟をお願いし
準備を整えます。
6時半、チョップに餌をやり猟具を車に積み込みさあしゅっぱーつ。
父はすでに出発していて、無線で状況を聞き、まずは自分の担当地区の状況を見て回りました。
思い通り猪の昨夜の食み跡は見つかりましたが、今日は父が以前より
見ていた地区があるのでそこへシフトしました。
見切りと云って、猪が何処に寝ているかを特定する作業を2時間かけて行い、幸い思った所に寝ていると云う事になり、一度メンバーと打ち合わせ場所に集合です。
本日は和田山のUさん達も見え、総勢17名、犬10頭となりました。
早速待ち場(猪の逃げて来るであろう場所)のメンバー配置ですが、これがまた大変です。
何故かと云うとその待ち場へ猪が来る確率、メンバーの射撃の技量、性格、ライフル銃か散弾銃か等を考え配置をしないと猪を逃がしてしまうことになりかねません。
頭で迅速に判断、指示をし各メンバーがそれぞれの待ち場へ到着の無線連絡が有って、犬のリードを切り(放犬すること)犬が猪を起こすのを待ちます。
今日の私は、付け待ちと云って、勢子(追い出し役)に付かず離れずで山の中を歩く役をすることにしました。
パートⅡに続く・・・

解禁Ⅱ2009年11月15日 21:33

この付け待ちは実は非常に難しい役なのです。
何故かは以下の通りです
1・・猟を行う山の様子が詳細に頭の中にある事
2・・猪が何処に寝ているか分かっている事
3・・機転がきき瞬時の状況判断が出来る事
4・・山歩きが早い事
5・・高度な射撃技術を持つ事
以上のような感じですが特に5については、通常待ち場で猪を待って撃つのとは格段に難しい射撃技術が求められます。
どちらから来るか分からない、どちらへ行くかも分からない、一瞬しか見えない事もあり、猪猟としては遠射する事がある等最悪の条件の中で行いますが、逆にいうと面白い役でもある訳です。
さて放犬後2分で起こし、幸い犬が私から100mくらいの所で猪と絡みました。絡むというのは猪が逃走途中に止まり、犬と喧嘩をする訳です。
勢子に私が寄る事を伝え、犬の盛んな鳴き声の方向へ私は走って(短い足で)行きました。20m手前がマウンドになっており、そこまで行ってから、ゆっくり忍び足でマウンドから覗き込みました。
猪は岩を背中にし、頭を低くし犬を威嚇していました。
犬はと云うとその周りをラウンド(鳴きながらグルグル回る事)し、猪を釘付けにしています。距離10m、銃を構え猪を狙い込むのですが、犬が邪魔になり撃てません。下手をすると犬を撃ってしまう。
犬が離れた一瞬の隙をつき、発射。
その場に猪は崩れました。
すぐ傍に寄り、舌を噛んでいる(死ねば噛んでいる)のを確認し射獲した事を報告しました。
猪は内臓抜きで15、6貫(丹波の猪猟師は重さを貫で云う)60kg程度の雄の良い猪で有り、初猟を無事飾る事が出来、良い1日でした。